2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「子どもの遊ぶ権利」

講演「子どもの遊ぶ権利」(5) 本当の知識は遊びの中から 楽しいだけの遊園地や読書だけではだめ 遊びはまた、学びの場でもあると思います。決して楽しみだけの遊園地のようであってはなりません。高度な機能を備えた乗り物のある遊び場や遊園地がたくさん…

「子どもの遊ぶ権利」

講演「子どもの遊ぶ権利」(4) 植物栽培など「自然」と共に育つ子どもたち その保育園では、冬、同じ貯水槽の水を使い、今度はスケート場を造ります。水であったものが、冬には氷になることも、子どもたちにとっては新鮮な経験です。 花や野菜を育てること…

「子どもの遊ぶ権利」

講演「子どもの遊ぶ権利」(3) 子どもの好奇心の芽摘む親たち 小さい子どもは好奇心が旺盛で、いろんな発見をするのを楽しみにしています。しかし、親は、残念なことに、好奇心の芽を摘み取ってしまうことが往々にしてあります。 好奇心を充たしてやること…

「子どもの遊ぶ権利」

講演「子どもの遊ぶ権利」(2) 子どもの犠牲多い交通事故 子どもが不安感を抱くもう一つの要因として、「車」があります。残念なことに何10万という子どもが自動車事故で亡くなっています。 スウェーデンの心理学者スティナ・サンデルスは、’60年代に…

「子どもの遊ぶ権利」

アービット・ベンソン氏の講演 1985年5月、東京・東久留米市の市民でつくる「東久留米生活文化研究所」(代表・阪上順夫東京学芸大学教授<当時>)やIPA日本支部などの共催で、スウェーデンから、アービット・ベンソンさんを招いて、東京・東久留米…

都市化社会と孤立化する家庭・家族

氾濫する情報に現実感覚失う 最近、山口県の高校で、男子生徒が教室に手製爆弾を投げ入れて、多数の生徒を負傷させるというショッキングな事件が起きました。 恨みによる反抗のようですが、報道によれば、爆弾を投げ込んだ生徒自身が、あまりの威力に驚いて…

身近に冒険遊び場を作ろう(10)

自力で作る”活動拠点”(下) 持ち運び自在の番小屋 岩手県南西部のS町で、子どもの野外活動を活発に進めている地区でのことです。とくに冬期は、子どもたちに一番の人気がスケートです。そこで田舎のことゆえ、スケートリンクは田んぼに水を張って凍らせ、…

身近に冒険遊び場を作ろう(9)

自力で作る”活動拠点”(上) 活動を継続して展開していく場合、自由に常時気軽に集まることのできる場があれば便利です。しかし、任意で始めた市民活動に、初めから集会などのもてる施設が用意されていることは、まずありえないでしょう。それだけに、むしろ…

身近に冒険遊び場を作ろう(8)

PR上手に”情報・宣伝活動” 「冒険遊び場づくりのような活動は、面白いかもしれないが危険だ」といった見方が多いかもしれません。そして、その意味や効用を一生懸命説いても、なかなか分かってもらえませんが、テレビや新聞などで紹介されると、そんないい…

身近に冒険遊び場を作ろう(7)

事故と対策(下) 傷害保険などに加入する 傷害保険は、個人で加入するものもありますが、遊び場にくる子どもたちみんなが傷害保険に加入しているかどうか分かりませんし、確認しようもありません。 そこで考えられるのが、近年、ほとんどの自治体や社会福祉…

身近に冒険遊び場を作ろう(6)

事故と対策(上) ”自分の責任で自由に遊ぶ”をモットー 羽根木プレーパークでは、入り口に、『自分の責任で自由に遊ぶ』と題する以下のような立て札を掲げています。 「プレーパークは公園での自由な遊びをめざして、区と地域の人たちと学生ボランティアとの…

身近に冒険遊び場を作ろう(5)

活動資金をどう捻出するか 魅力ある遊びを可能にするには相応の資金が必要 前項の冒険遊び場づくりやプレーパークで説明したように、子どもたちの多様なニーズに応える遊びを展開するには、かなりの資金が必要です。その資金をどうして集めるか、活動の基本…

身近に冒険遊び場を作ろう(4)

遊び場で遊具や遊び場所の設定に工夫を 大人の固定観念で遊具を選ばない 遊具は、型にはまったブランコや滑り台、砂場といった児童公園。ちょっとハイカラに海賊船や物見櫓のような建造物を設置しているすこし大きな公園もありますが、興味を示すのは初めの…

身近に冒険遊び場を作ろう(3)

”どんな遊び場がいいか”見て調べて知恵をだしあう 街に多い貧弱な幼児公園 街中の子どもの遊び場というと、どこにでも見られるのが、街の片隅にあるちょっとした空き地に、ブランコやスベリ台、砂場などの三点セットを設けた幼児公園です。最近はそれにジャ…

身近に冒険遊び場を作ろう(2)

思いを共有する人で仲間づくりを 子どもらにもっと自然に触れさせたい、いろいろな体験を積ませたい、子ども同士の遊び仲間を増やしたい……、と考えるものの、どうしていいか分からないというとき、同じような思いのお母さんたちがまず話し合って、仲間を増や…

冒険遊び場の草分け羽根木プレーパーク

公園の禁止事項なく遊びは自由自在に 羽根木プレイパークでは、母親に連れられた乳幼児から、小・中学生などがやってきて、男の子も女の子も、障害のある子もない子も区別なく、思い思いの遊びを見つけ出したり考え出したり、存分に楽しいひとときを夢中で過…

身近に冒険遊び場を作ろう(1)

国際児童憲章で子どもの遊ぶ権利うたう 日本では、東京・世田谷区代田の羽根木公園内に設けられた「羽根木プレーパーク」が、冒険遊び場の草分けとして有名です。1979年(昭和54年)の夏に開設して、現在に至っていますが、今では、羽根木プレイパーク…

都市計画など地域開発の見直しが必要

「列島改造」以来の効率や経済性重視の開発 人が住み憩い交わり支え合うの発想は希薄 かつて、田中角栄首相の時代に、日本列島改造計画をスローガンに、全国的な開発ブームが起きました。鉄道や道路を始めとする交通、通信網の整備、大規模な都市計画などの…

地域で希薄な人間関係がネックに

新しい連帯コミュニティづくりが必要 都市への人口集中にともなう過密・過疎の進行や、都市化の進展によって、地域社会の連帯が失われたり、人間関係が希薄になってしまいました。その結果、地域社会の相互扶助や共同したり協力して何かを行うという行為がで…

自然を守りふれる機会ふやそう

子どもたちを自然から切り離す現在社会 田舎の子どもはもとより、前回紹介したように、東京・世田谷区内の子どもたちの遊びでさえ、かつては自然を相手にしたものが豊富にありました。都市や都市近郊では、そういう自然がどんどん失われ、自然が豊富にある地…